遠心分離とは(1)
「遠心分離」とは、遠心力を利用して比重差のあるものを分離することです。
これにより液体を精製したり、貴重な固形物の回収を行います。
自然沈降 重力(1G)での沈降は比重の重い固形物が沈降するまでに時間がかかります。
遠心沈降は回転を与える事で遠心力が発生し、自然沈降よりも短い時間で沈降します。
遠心分離とは(2)" 作用時間と沈降 "
<分離能力は、遠心力と作用時間で決まる>
同じ遠心力でも作用時間が長いと沈降が進む
作用時間は回転ドラム内の液体容積と処理流量で決まり、
流量が少ないほど作用時間は長くなる。
同じ作用時間でも
固形物は大きいほど早く沈降
固形物は比重が重いほど早く沈降
構造による違いとは
<同じ液体容量でも構造で大きく違います>
作用時間は回転ドラム内の液体容積と処理流量で決まりますが、液体供給構造により液体容量を生かせない構造もあります。
下図は同じサイズの回転ドラムでの比較になります。
LAMINAR FLOW® は供給前から液体に回転作用が加わり、供給開始点から遠心作用による濾過が始まり遠心時間が長くなる特徴があり、高濾過効率となります。又、下方の排液側になるにつれて液体深さが浅くなる事で、沈降移動の少ない微粒子も回転ドラムの内壁に到達し付着しますので、更なる高性能濾過を実現しています。
ノズル型は、噴射する液体と回転する液体との間の回転差による衝撃が撹拌を発生させ、この撹拌領域を過ぎてから濾過が始まる為に遠心作用時間が短縮されます。又、この撹拌領域は気泡を発生させる原因ともなっています。
同じ回転ドラムサイズ、同じ遠心力(G)でも性能は大きく違います。