基本仕様選定
LAMINAR FLOW®の仕様は、遠心分離機に望まれる条件である「所望分離粒径と処理流量」を基に選定する流れです。その要求に合うモーター容量と回転数(倍速比)を選定することで、イニシャルコストを抑えて要求条件を満たす選定方法となっています。
他メーカーの遠心分離機の多くは、回転数とモーター容量を決められた機種において流量を調整する仕様の決定方法となっています。本来は、処理流量を下げれば必要なモーター容量も下がり、分離粒径を大きくすれば回転数も下がります。
この事は、処理流量・回転数・モーター容量・倍速比の4要素がトレードオフの関係で、ユーザーの要望に最適な組合せにする事で、コストパフォーマンスの良い仕様となります。
ユーザーの要望をメーカーが聞いて機種を当てはめるのではなく、LAMINAR FLOW®は、ユーザーによりオープンな選定方法で決められるシステムとなっておりますので、性能やコストを加味した仕様を事前にシミュレーションして頂けます。
基本仕様 選定方法
LAMINAR FLOW® は、本体に乗せるモーター容量とプーリー比を選定する事で基本仕様が決まります。
その選定方法は、図-1による処理流量と回転数の交点からモーター容量を選定し、回転数からプーリー比を選定します。
事例として、「(例)<基本仕様> 選定手順」で確認頂けます。
次に基本仕様決定と共に、打合せによりオプションを設定致します。
初めてのユーザー様は、実際の濾過確認として、サンプル処理液の持込テスト、テスト機の貸出が可能となっております。問合せフォームからその旨をご連絡下さい。
基本仕様 選定手順(例)
LAMINAR FLOW® は、本体に乗せるモーター容量とプーリー比を選定する事で基本仕様が決まります。次に選定手順を記します。
選定手順(例)の条件
L:処理流量 90(ℓ/min)
ρℓ:液体の比重 1(g/㎤ )
μ:液体絶対粘度 0.01(g/㎝・s )<液体絶対粘度μ=動粘度(㎟/s)or(cst) × 比重(g/㎤ )÷ 100>
ρs:個体の比重 1(g/㎤ )
d:所望分離粒径 1.81(μm)
計算結果 n:回転数 3047(rpm)≒ 3050(rpm)
1)「LAMINAR FLOW® 所望分離粒径に必要な回転数」
本ホームぺージの「自動技術計算」タブの「LAMINAR FLOW® 所望分離粒径に必要な回転数」から処理流量、液体の比重、液体絶対粘度、個体の比重、所望する分離粒径を入力し回転数を計算させます。
2)図-1より処理流量、回転数が交差する点を求めます。
(例)図‐1は処理流量が90ℓ/min、回転数が3050rpmとして交点を求めています。
3)交差した点からモーターは7.5kW、プーリー比1.79が必要となります。
4)プーリー比1.79は、カラーバーから、ー 5.5kW、ー7.5kW、ー11kWが選択可能となっているので、7.5kW を正式に選択します。
5)基本仕様はプーリー比1.79、モーター7.5kWが決定されました。
6)次にプーリー比1.79は、3155rpmとなっているので、導入時にインバーターの60Hzを58Hzに下げ、3050rpmに設定して運用します。
7)運用後でもモーターの定格電流以下であれば、回転数と処理流量を変更できます。
尚、回転数を上げる程、処理流量を増やす程、部品交換年数が短縮されますので、必要以上の回転数、処理流量にしない事をお勧めします。
又、初めてのユーザー様は、実際の濾過確認として、サンプル処理液の持込テスト、テスト機の貸出が可能となっております。問合せフォームからその旨をご連絡下さい。
基本仕様記載例
LAMINAR FLOW® 7.5kW - 1.79倍速
オプション
送液パイプ
ロータリージョイントに替えて送液パイプを設定できます。
処理液を回転ドラムに送液する際に気体を巻込みますので、少し気泡の発生が増えますが、イニシャルコストダウンに貢献します。
エアーノズル
作動中のスクレーパーの刃先にエアーを吹付けます。
スクレーパーの刃先に付着し易いスラッジをエアーで落とします。
防振ユニット
通常は標準搭載のユニット(Type1)で十分な振動吸収率ですが、振動吸収率を更にアップさせたい場合に「Type2」、「Type3」に変更できます。
振動吸収率は、本ホームぺージの「自動技術計算」タブから「LAMINAR FLOW®の振動吸収率」に入り、そこで自動計算させて確認下さい。
導入設置後に、振動吸収率をアップさせる必要が出てきた場合においても、対応が可能です。